年収の壁とは?具体的な金額と内容について解説!
今回は、年収の壁について、具体的な金額や内容を解説します。
✔ 年収103万円を超えると税金がかかるのか?
✔ 130万円の壁で社会保険料が発生するのか?
✔ 政府の対策について知りたい
などの疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
年収の壁は、所得税や社会保険料に影響を与える重要なラインです。
本記事では、税法上および社会保険上の年収の壁の仕組みや、実際にどのような影響があるのかについてわかりやすく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、年収の壁についての理解を深めてください。
年収の壁とは?
「年収の壁」という言葉は、主にパートやアルバイトをしている方々が、自分の年収が一定の金額を超えると、所得税や社会保険の負担が発生するラインを指します。
このラインを越えると、手取り収入が減少することがあるため、多くの方が注意しているポイントです。
「年収の壁」は、税法上の壁と社会保険上の壁の2種類あります。
税法上の年収の壁
100万円の壁
まず、住民税が発生する年収ラインが「100万円の壁」です。
ほとんどの自治体で年収100万円を超えると、住民税が発生し始めます。
扶養されている方の場合、100万円を超えないようにすることで、住民税の負担を避けることができます。
103万円の壁
よく耳にする「103万円の壁」は、所得税が課され始めるラインです。
給与所得者の場合、基礎控除に加えて給与所得控除を最低55万円は受けられるため、年収103万円までは所得税が0円です。
また、扶養控除や配偶者控除の対象ではなくなる可能性もあるため、扶養控除や配偶者控除を利用している家庭では、このラインを超えるか検討することも重要です。
150万円の壁
2018年に施行された税制改正により、配偶者特別控除の年収上限が150万円に引き上げられました。
年収が150万円以下であれば、配偶者が配偶者特別控除を満額受けることができます。
このラインを超えても配偶者特別控除が適用されますが、年収に応じて控除額が段階的に減少します。
201万円の壁
配偶者特別控除が完全に消失するのが「201万円の壁」です。
年収が201万円を超えると、配偶者特別控除が適用されなくなり、扶養者が税制上の恩恵を受けることができなくなります。
このため、年収が201万円を超える場合は、家族全体の税負担を検討する必要があります。
社会保険上の年収の壁とは?
106万円の壁
「106万円の壁」は、社会保険に関するもので、企業規模や労働時間によって異なります。
106万円を超えると、週20時間以上勤務している場合、従業員が企業の社会保険に加入する必要が生じます。
これにより、健康保険料や厚生年金の支払いが始まりますが、将来的には年金受給額が増えるメリットもあります。
130万円の壁
「130万円の壁」は、社会保険の扶養に関するものです。
年収が130万円を超えると、配偶者や親族の社会保険上の扶養から外れ、自らが健康保険や年金に加入する義務が生じます。
この壁を超えると、社会保険料の負担が増え、手取り収入が減少する可能性があります。
政府の「年収の壁」対策とは?
日本では、物価高に対して賃金が上がらず、家計が厳しくなる一方、企業は人手不足に苦しんでいます。
しかし、年収の壁によってパートやアルバイトが働く時間を制限する問題がありました。
この問題を解消するため、政府は2023年10月から「年収の壁・支援強化パッケージ」を導入しました。
これは106万円と130万円の壁に対応し、企業が従業員の手取りを減らさない措置を取った場合、助成を行うほか、被扶養者認定を継続できるようにします。
この対策により、パートやアルバイトは収入を増やしやすくなり、企業も人材確保が期待されますが、この措置は2025年までの暫定的なものです。
まとめ
年収の壁は、所得税や社会保険の負担が発生するラインとして、多くの働く方にとって重要な指標です。
特に、パートタイムやアルバイトで働く方々は、年収の壁を意識しながら働き方を調整することで、税金や保険料の負担を最小限に抑えることが可能です。
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