源泉徴収とは？対象所得やフリーランスが注意すべき点をわかりやすく解説！

今回は、「源泉徴収とは何か？」や「どのような所得が源泉徴収の対象となるのか」について解説します。

などの疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
源泉徴収は、給与や報酬などの支払い時に税金を差し引く仕組みで、税務申告を簡略化する役割を果たします。
この記事では、源泉徴収の概要や対象となる所得、そしてフリーランスが注意すべきポイントについてわかりやすく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、源泉徴収の理解を深めてください。

源泉徴収とは？概要や目的を解説！

源泉徴収とは、給与や報酬、配当などの支払いを行う際、支払者がその金額の一部を所得税として差し引き、直接税務署に納付する仕組みです。
納税者自身が税金を支払うのではなく、支払者が代わりに行うため、税務申告や納税手続きが簡素化されることが大きな利点です。

また、源泉徴収の目的は、税金を確実に回収することにあります。
個人の申告に頼らず、支払い時点で税金を確保することで、脱税のリスクを低減し、税収を安定させています。

源泉徴収の対象となる所得の種類

源泉徴収の対象となる所得は、広範囲にわたります。主な対象となる所得は以下の通りです：

• 給与所得：サラリーマンやパート、アルバイトが受け取る給与や賞与。
• 退職所得：退職金や、退職手当などが含まれます。
• 利子所得：銀行預金などから生じる利子。
• 配当所得：株式や投資信託などの配当金。

また、報酬・料金等の支払いを受けるものが個人の場合も源泉徴収の対象となる場合があります。

• 原稿料や講演料など
  ただし、懸賞応募作品等の入選者に支払う賞金等については、一人に対して1回に支払う金額が50,000円以下であれば、源泉徴収をしなくてもよいことになっています。
• 弁護士、公認会計士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金
• 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
• プロ野球選手、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、モデルや外交員などに支払う報酬・料金
• 映画、演劇その他芸能（音楽、舞踊、漫才等）、テレビジョン放送等の出演等の報酬・料金や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬・料金
• ホテル、旅館などで行われる宴会等において、客に対して接待等を行うことを業務とするいわゆるバンケットホステス・コンパニオンやバー、キャバレーなどに勤めるホステスなどに支払う報酬・料金
• プロ野球選手の契約金など、役務の提供を約することにより一時に支払う契約金
• 広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金

源泉徴収の対象となる期間は？

源泉徴収は、通常その所得が発生した期間に基づいて行われます。
たとえば、給与所得の場合、毎月の給与支払い時に所得税が天引きされます。
一方、退職所得に関しては、退職金支払い時に一度きりでまとめて源泉徴収が行われます。

報酬・料金に関しても、支払いが行われたタイミングで源泉徴収されるため、受け取った時点で既に税金が控除されていることがほとんどです。
したがって、特にフリーランスや個人事業主は、この点に注意が必要です。

フリーランスが注意すべきポイントとは？

フリーランスや個人事業主にとって、源泉徴収はしばしば見過ごされる課題です。
以下のポイントに特に注意が必要です。

• 報酬の源泉徴収：フリーランスの場合、取引先から報酬を受け取る際に源泉徴収されていることがあります。この際、支払明細や源泉徴収票をきちんと確認し、確定申告時に正確に反映させることが重要です。
• 二重課税の回避：源泉徴収された税金は、確定申告の際に申告すれば還付される場合があります。報酬の受け取り時にすでに税金が引かれていることを把握していないと、二重課税のリスクが高まります。
• 適切な書類管理：源泉徴収に関連する書類は、確定申告時に必要となるため、紛失しないようきちんと保管しておきましょう。

源泉徴収についての正確な理解と管理は、フリーランスにとって大きな節税対策となります。

まとめ

源泉徴収は、給与や報酬を受け取る際に税金が自動的に控除される便利な仕組みですが、その対象となる所得や、フリーランスが注意すべき点など、十分な理解が必要です。
特に個人事業主やフリーランスの方々にとっては、源泉徴収による税金の前払いを正しく把握し、確定申告時に適切な処理を行うことで、無駄な税金を支払うリスクを回避できます。

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堀　真彰

税理士・公認会計士

大手監査法人で上場企業の監査に従事。 若手起業家を税務の面から支援したい考え、小西とともに弊社を設立。 税務申告の代行者だけではなく、経営のパートナーとして信頼される税理士を目指しています。