税金

青色申告に必要な簿記の基礎知識をわかりやすく解説!

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小西 椋磨

はじめに

青色申告を行うためには、正確な簿記の知識が必要です。青色申告とは、税務署に申請して承認を受けた事業者が、一定の要件を満たすことで税務上の特典を受けられる制度です。本記事では、青色申告に必要な簿記の基礎知識をわかりやすく解説します。

青色申告のメリット

青色申告を行うことで、以下のようなメリットがあります。

  • 青色申告特別控除:最大65万円の控除が受けられます。
  • 純損失の繰越控除:赤字を翌年以降の3年間、繰り越して控除できます。
  • 家族従業員の給与の経費算入:家族に支払う給与を経費として計上できます。

簿記の基本

簿記とは、企業や個人事業主が行う経済活動を記録・計算・整理するための技術です。青色申告を行うためには、複式簿記の知識が必要です。

複式簿記とは

複式簿記とは、取引を「借方(左)」と「貸方(右)」に分けて記録する方法です。

借方と貸方には、それぞれ以下のような内容が計上されます。

  • 借方(左側)
    • 資産の増加
    • 負債の減少
    • 費用の増加
    • 収益の減少
  • 貸方(右側)
    • 資産の減少
    • 負債の増加
    • 費用の減少
    • 収益の増加

仕訳の具体例

ここでは、いくつかの具体例を示しながら、どのように仕訳を行うかを説明します。

例1:10万円の商品を現金で購入した場合

10万円の商品を現金で購入した場合の仕訳は以下の通りです。

  • 借方:仕入(費用の増加)10万円
  • 貸方:現金(資産の減少)10万円

例2:15万円の売上が発生した場合

商品を15万円で販売し、売上が発生した場合の仕訳は以下の通りです。

  • 借方:現金(資産の増加)15万円
  • 貸方:売上(収益の増加)15万円

例3:5万円の経費を支払った場合

事業に必要な経費を5万円支払った場合の仕訳は以下の通りです。

  • 借方:経費(費用の増加)5万円
  • 貸方:現金(資産の減少)5万円

必要な帳簿

青色申告を行うためには、以下の帳簿を備える必要がありますが、最低限は仕訳帳と総勘定元帳を備え付けておけば良いでしょう。

  • 仕訳帳:取引を日付順に記録する帳簿。
  • 総勘定元帳:仕訳帳の内容を勘定科目ごとに整理した帳簿。
  • 現金出納帳:現金の収支を記録する帳簿。
  • 売掛帳:売掛金の管理を行う帳簿。
  • 買掛帳:買掛金の管理を行う帳簿。

届出書類と提出方法

青色申告を行うためには、以下の届出書類を提出する必要があります。

  • 青色申告承認申請書:事業開始から2ヶ月以内に税務署に提出します。
  • 所得税の青色申告承認申請書:事業開始から2ヶ月以内に税務署に提出します。

まとめ

青色申告を行うためには、正確な簿記の知識と適切な帳簿の管理が必要です。青色申告のメリットを最大限に活用するために、しっかりと準備を行いましょう。詳細な情報は、国税庁のホームページを参照してください。

ABOUT ME
小西 椋磨
小西 椋磨
税理士・公認会計士
税理士法人淀川パートナーズの代表をしています。 税理士・公認会計士の資格を持っています。 趣味はサッカー、サウナ、カフェ巡り、読書です。
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