青色申告 vs 白色申告：あなたに最適な選び方ガイド

所得税の確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。
それぞれの申告方法には特徴があり、どちらを選ぶかによって税務上のメリットや手続きが異なります。
本記事では、青色申告と白色申告の違いと選び方について詳しく解説します。

青色申告とは、一定の要件を満たすことで税務上の特典を受けられる申告方法です。
青色申告を行うためには、事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。

青色申告には以下のような特典があります。

• 青色申告特別控除
  最大65万円の控除が受けられます。電子申告（e-Tax）を利用する場合は65万円、それ以外の場合は55万円の控除が適用されます。
• 青色事業専従者給与
  家族に支払う給与を必要経費として計上できます。
• 純損失の繰越控除
  赤字を翌年以降3年間にわたって繰り越して控除できます。

青色申告を行うためには、以下の要件を満たす必要があります。

• 正規の簿記に基づいた帳簿を備え付け、記帳すること。
• 貸借対照表および損益計算書を作成し、確定申告書に添付すること

青色申告を希望する場合は、「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。
提出期限は以下の通りです。

• 新規開業の場合：開業日から2か月以内
• 既存事業者の場合：その年の3月15日まで

白色申告とは、青色申告に比べて手続きが簡単な申告方法です。
特別な申請は不要で、誰でも利用できます。

白色申告には以下の特徴があります。

• 簡易な記帳
  簡単な帳簿を備え付け、収入と支出を記録するだけで済みます。
• 特別控除なし
  青色申告のような特別控除はありません。

白色申告を行うためには、以下の要件を満たす必要があります。

• 収入金額や必要経費に関する日々の取引を記帳すること。
• 帳簿や書類を保存すること。

どちらの申告方法を選ぶかは、事業の規模や内容、将来的な展望によって異なります。

以下のような場合は青色申告を選ぶと良いでしょう。

• 事業規模が大きい
  青色申告特別控除や青色事業専従者給与のメリットを享受できるため。
• 将来的に事業を拡大する予定がある
  正規の簿記に基づいた記帳が必要となるため、事業の透明性が高まります。

以下のような場合は白色申告を選ぶと良いでしょう。

• 事業規模が小さい
  簡易な記帳で済むため、手続きが簡単です。
• 特別控除が不要
  青色申告特別控除を受ける必要がない場合。

青色申告と白色申告にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
事業の規模や内容、将来的な展望を考慮して、最適な申告方法を選びましょう。
青色申告を希望する場合は、事前に「青色申告承認申請書」を提出することを忘れずに行いましょう。

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堀　真彰

税理士・公認会計士

大手監査法人で上場企業の監査に従事。 若手起業家を税務の面から支援したい考え、小西とともに弊社を設立。 税務申告の代行者だけではなく、経営のパートナーとして信頼される税理士を目指しています。