お問合せはこちら
税金

【2026年最新】インボイスの2割特例はいつまで?新設「3割特例」の要件と簡易課税の選択期限を税理士が徹底解説

3割特例&簡易課税
堀真彰

インボイス制度(適格請求書等保存方式)の導入から3年目を迎える2026年、多くの事業者が大きな転換期を迎えています。
これまで免税事業者から課税事業者になった小規模事業者の税負担を大幅に軽減していた「2割特例」の終了が間近に迫っているためです。

しかし、令和8年度税制改正により、個人事業主に限定された「3割特例」の新設や、免税事業者からの仕入れに係る経過措置(7・5・3割控除)への見直しなど、激変緩和のための新たな措置が発表されました。

本記事では、2026年現在の確定した最新税法に基づき、特例の終了時期や新制度の要件、そして事業者が取るべき具体的な対策について解説します。

スポンサーリンク

インボイス制度の概要と見直された「経過措置(7・5・3割控除)」

インボイス制度とは、一定の記載要件を満たした「適格請求書(インボイス)」の保存を、消費税の仕入税額控除の要件とする制度です。
インボイスを発行できない免税事業者からの仕入れについては原則として控除ができませんが、激変緩和のための経過措置が設けられています。

なお、仕入税額控除については、こちらで詳しく解説しています。

仕入税額控除とは?インボイス制度でどうか変わるのかわかりやすく解説
仕入税額控除とは?インボイス制度でどうか変わるのかわかりやすく解説

この経過措置について、令和8年度税制改正により適用期限が延長された上で、控除可能割合が以下のように緩和・見直されました。

  • 〜2026年(令和8年)9月30日: 80%控除
  • 2026年(令和8年)10月1日 〜 2028年(令和10年)9月30日: 70%控除
  • 2028年(令和10年)10月1日 〜 2030年(令和12年)9月30日: 50%控除
  • 2030年(令和12年)10月1日 〜 2031年(令和13年)9月30日: 30%控除

2026年10月1日以降、免税事業者との取引が多い企業は、控除割合が80%から70%へと縮小するため、実質的な税負担が増加することに留意が必要です。

参考:令和8年度税制改正特集

インボイスの「2割特例」はいつまで適用できる?

免税事業者からインボイス発行事業者となった小規模事業者の納税額を「売上税額の2割」とする「2割特例」は、2026年(令和8年)9月30日の属する課税期間までで終了します。
具体的な終了のタイミングは、個人事業主と法人で異なります。

  • 個人事業主: 課税期間は1月〜12月のため、2026年(令和8年)12月31日分(2027年3月申告分)の確定申告が最後の適用となります。
  • 法人: 決算期により異なります。例えば、3月決算法人の場合は、2027年(令和9年)3月期の決算までが対象です。

この期間を過ぎると、事前の手続きがない限り、原則としてすべての領収書を一枚ずつ集計する「原則課税(本則課税)」が適用され、税負担および経理事務の負担が急増するリスクがあります。

個人事業主に新設された「3割特例」とは?(法人は対象外)

2割特例の終了に伴う激変緩和措置として、令和8年度税制改正において新たに「3割特例」が創設されました。
これは、消費税の納付税額を「売上税額の3割」に抑えることができる制度です。

  • 適用期間: 2027年(令和9年)分および2028年(令和10年)分の2年間限定。
  • 主な適用要件: 基準期間(前々年)の課税売上高が1,000万円以下の個人事業者であること。
  • 手続き: 事前の届出は不要。確定申告書を提出する際に、本特例を適用する旨を付記するだけで選択可能です。

ここで非常に重要なのは、「3割特例は法人は対象外(個人事業者限定)」という点です。
現在2割特例を利用している小規模法人は、2割特例終了後にこの3割特例を使うことはできません。

法人と特例対象外の個人は「簡易課税」か「原則課税」か?選択の提出期限

2割特例を利用している小規模法人は、2割特例終了後に「原則課税」か「簡易課税」かで消費税を算定する必要があります。

実務上、事務負担の軽減や節税の観点から「簡易課税制度」が有力な選択肢として検討される傾向にありますが、これを適用するためには、原則として「消費税簡易課税制度選択届出書」を適用したい課税期間の初日の前日までに提出しておくことが基本ルールとなります。

  • 個人事業主(2027年分から簡易課税を適用する場合): 2026年(令和8年)12月31日が提出期限
  • 3月決算法人(2027年4月期から簡易課税を適用する場合): 2027年(令和9年)3月31日が提出期限

ただし、令和8年度税制改正の緩和措置(弾力措置)により、2割特例の適用を受けていた事業者が翌期から簡易課税へ移行する場合に限り、提出期限が「その課税期間の確定申告期限まで」に延長されました。

※提出期限の特例や簡易課税への移行手続きに関する詳細な要件は、国税庁ホームページ「令和8年度税制改正特集(インボイス制度関連)」をご確認ください。

まとめ

2026年はインボイス制度の2割特例終了、3割特例の新設、経過措置の改定が重なる、税務上きわめて複雑な年です。

税理士法人淀川パートナーズでは、貴社の事業形態や仕入・経費の状況に応じた最適な消費税シミュレーションを行い、各種届出の提出まで一気通貫でサポートいたします。
インボイス終了後の税負担や、今後の税務顧問契約についてお悩みの経営者様・個人事業主様は、ぜひ一度当事務所へお気軽にお問い合わせください。

この記事を読んだ方へ

確定申告・法人税申告は淀川パートナーズへ。

まずはサービス内容をご覧ください。相談・お問い合わせはお気軽にどうぞ。

税務顧問の詳細を見る

LINEで相談する | お問い合わせフォーム

ABOUT ME
堀 真彰
堀 真彰
税理士・公認会計士
大手監査法人で上場企業の監査に従事。 若手起業家を税務の面から支援したい考え、小西とともに弊社を設立。 税務申告の代行者だけではなく、経営のパートナーとして信頼される税理士を目指しています。
記事URLをコピーしました