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税金

個人事業主1年目に突然来る税金通知4種類と納税スケジュール|税理士が解説

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小西 椋磨

個人事業主1年目の税金は、種類が多く、納税時期もバラバラです。会社員を辞めて独立した方や副業から独立した方から、こんな相談をよくいただきます。

「確定申告は終わったんですけど、その後に追加で税金を払えと通知が来て、お金が足りなくなりそうで…」

これ、実はかなりよくあるケースなんです。大阪で税理士をしていると、毎年この時期に「知らなかった」という相談が来ます。

確定申告さえ乗り越えればOKと思いがちですが、実際にはそれ以外にも複数の税金があって、しかも時期がバラバラに来ます。「知らなかった」では済まないので、この記事で一通り頭に入れておいてください。

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個人事業主が払う税金は4種類ある

まず整理しておくと、個人事業主が払う税金は大きく4つです。

1. 所得税

事業で得た所得に対してかかる税金です。確定申告で申告・納税します。

注意が必要なのは予定納税。前年の所得税の申告納税額が15万円以上になると、翌年の7月と11月に「前払い」として分割で納税する仕組みです。1年目は予定納税がありませんが、2年目以降は突然来ることになります。

実際に「7月に15万円の請求が来て驚いた」というご相談をいただくことが多いので、事前に把握しておくことが重要です。

参考:国税庁 予定納税

2. 消費税

売上が1,000万円を超えると翌々年から課税事業者になります。所得税と同様、一定額以上になると予定納税もあります。

インボイス登録をしている方は要注意です。

「開業後2年間は消費税がかからないと聞いた」という方がいますが、これはインボイス未登録の場合の話です。インボイス登録をした時点で、売上や開業年数に関係なく消費税の申告・納税が必要になります。

「最初の2年は関係ない」と勘違いされているお客様に実際に複数お会いしたことがあります。インボイス登録をされた方は、開業1年目から消費税の申告が必要だと覚えておいてください。

参考:国税庁 インボイス制度

3. 住民税:6月に突然まとまった金額が来る

確定申告の内容をもとに計算され、6月に自治体から通知書が届きます。会社員時代は給与から天引きされていたので気づきにくいのですが、個人事業主は自分で払います。

一括払いか、6月・8月・10月・翌1月の4回払いかを選べます。金額は前年の所得によって決まるため、収入が多かった年の翌年は特に大きくなります。5月末〜6月頃に自治体から住民税の税額決定通知書が届くので、金額を確認して納税スケジュールを把握しておきましょう。通知書が来てから慌てないよう、事前に資金を確保しておくことが大切です。

4. 個人事業税:通知が来て初めて存在を知る人が多い

これが一番見落とされがちです。

事業所得が290万円を超えると課税され、8月と11月に都道府県から通知が来ます。税率は業種によって3〜5%です。確定申告の時点では意識しにくい税金ですが、通知が来て初めて存在を知る方も少なくありません。

「確定申告した後になんか来た」という問い合わせの、かなりの割合がこれです。

年間の納税スケジュール

時期内容
2〜3月確定申告・所得税の納付
6月住民税の税額決定通知書が届く・住民税(第1期)
7月所得税の予定納税(第1期)
8月住民税(第2期)・個人事業税(第1期)
10月住民税(第3期)
11月所得税の予定納税(第2期)・個人事業税(第2期)
翌1月住民税(第4期)
翌2〜3月確定申告・所得税の納付
翌3月消費税の申告・納付(課税事業者の場合)

こうして並べると、7〜11月に税金が集中しているのがわかります。この時期に向けて、日頃から納税資金を積み立てておくことを強くおすすめします。

2026年(令和8年)分で知っておくこと

今年(令和8年)に関係する主な変更点を確認しておいてください。

  • インボイスの2割特例は令和8年分が最後:インボイス登録を機に課税事業者になった方が使える「2割特例」(納税額を売上税額の2割にできる特例)は令和8年9月30日が期限のため、個人事業主は令和8年分の申告まで使えます。令和9年・10年分は新たに「3割特例」(納税額を売上税額の3割)が2年間限り適用される予定です。
  • 電子帳簿保存法の義務化:メールや電子取引で受け取った領収書・請求書の電子保存が義務です。紙に印刷しての保存は認められません。インボイスをメールで受け取っている方は特に確認してください。

開業時にやっておくべき手続き

税金の話と合わせて、開業時の手続きも整理しておきます。

必須(まず最初にやる)

  • 開業届の提出
  • 青色申告承認申請書の提出(開業から2ヶ月以内)
  • 国民健康保険への切り替え(会社員からの場合)
  • 国民年金への切り替え(会社員からの場合)
  • 会計ソフトへの登録(マネーフォワード・freeeなど)
  • 事業用の銀行口座の開設

できれば早めに

  • e-TaxとeLTAXのアカウント登録
  • 事業用クレジットカードの作成(会計ソフトと連携させる)

青色申告は必ず申請してください

青色申告をすると、最大65万円の特別控除が受けられます。これは手続きをしないと自動的には適用されません。開業日から2ヶ月以内に申請が必要です。ただし1月15日以前に開業した場合は、その年の3月15日が期限になります。

「知らなかったので白色申告になってしまった」という相談を毎年いただきます。もったいないので、開業したらすぐに申請してください。

口座は事業専用を作ってください

プライベートの口座と混在すると、記帳が複雑になります。また、税務調査が入った際に、プライベートの取引まで調べられる可能性があります。事業用口座を1つ作って、会計ソフトを連携させる形が一番スッキリします。

資金繰りで一番やりがちな失敗

「稼いだお金を使ってしまって、納税のタイミングでお金がない」

これが1年目に一番多い失敗です。

売上が入ったとき、そのお金は全部使えるわけではありません。所得税・消費税・住民税・個人事業税の分は「後で払うお金」です。

目安として、売上の20〜30%は税金用として別口座に積み立てておくと安心です。正確な数字は所得や経費によって変わりますが、まずはこの感覚を持っておくことが大切です。

会計ソフトで毎月の利益を把握しながら、納税額の見込みを計算しておくのが一番確実です。

まとめ

  • 払う税金は所得税・消費税・住民税・個人事業税の4種類
  • 個人事業税は見落としがち。8月と11月に来る
  • 住民税は6月に税額決定通知書が届く。前年の所得が高いほど金額が大きくなる
  • 所得税・消費税は2年目以降に予定納税が発生する可能性がある
  • 開業時の手続き(青色申告申請・事業用口座)は早めに
  • 売上の20〜30%は税金用に確保しておく
  • インボイス2割特例は令和8年分が最後。令和9年分からは3割特例に変わる

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ABOUT ME
小西 椋磨
小西 椋磨
税理士・公認会計士
税理士・公認会計士/税理士法人淀川パートナーズ代表。大手監査法人出身。2023年に独立し、大阪市淀川区を拠点に創業融資支援から税務顧問まで、創業期・成長期の経営者の財務の右腕として伴走しています。
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