インボイス制度の2割特例とは？消費税額は売上高の2割！？

今回は、インボイス制度の特例措置の一つである２割特例について解説します。

など疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はインボイス制度の2割特例について概要や対象者、メリットについてわかりやすく解説します。
２割特例は、売上にかかる消費税の２割が納付する消費税額となる制度です。
この記事を読めば、2割特例について知ることができ、やるべきことが多いインボイス制度に対して効率的に対応することができます。

また、インボイス制度には80%控除という制度もあります。
80%控除との違いはこちらで解説しています。

あわせて読みたい

【インボイス制度】80%控除とは？2割特例と全然違う！？

インボイス制度の正式名称は、「適格請求書等保存方式」と言います。
2023年10月から施行され、適格請求書の発行や保存が求められます。

インボイス制度についてはこちらで解説しています。

あわせて読みたい

インボイス制度の改正点とは？請求書の様式や仕入税額控除が変わる！？

2023年10月より、インボイス制度が始まりました。
インボイス制度が導入されると、事務作業や税負担が急激に増加することが予想されるため、負担軽減措置が設けられました。

この記事では、2割特例について解説します。

なお、少額特例についてこちらで解説しています。

あわせて読みたい

インボイス制度の少額特例とは？１万円未満はインボイスがいらない！？

2割特例とは、インボイス制度により免税事業者から課税事業者になった方について、仕入税額控除の金額を売上税額の8割とすることができるという制度です。
したがって、細かい仕入税額控除の計算が不要となり一律売上税額の2割が消費税額となります。

2割特例という制度は、インボイス制度により課税事業者となった方が対象です。
そのため、インボイスに登録していない方や課税売上高1,000万円を超える方については2割特例の対象者ではありません。

国税庁

上記のフローチャートが国税庁のHPにあります。
フローチャート上の「START」にある通り、インボイスに登録をしている方のみ対象で、「届出状況」の令和5年9月30日以前から課税事業者であった場合は対象ではありません。
また、基準期間（前々年）の売上高が1,000万円を超える場合にも2割特例の対象者ではないことに留意する必要があります。

2割特例の対象期間は、令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する課税期間となり、期間内に計4回の申告が適用対象範囲となります。

国税庁

2割特例の適用に当たっては、事前の届出は必要なく、消費税の申告時に選択することで適用できます。
また、2割特例を適用した翌年において継続しなければならないといった制限はなく、課税期間ごとに申告するか否か選択することができます。

なお、売上税額にみなし仕入率を掛けて計算する簡易課税制度は、事前の届出が必要です。
また、簡易課税選択届出書を提出していても、2割特例の適用は可能です。

2割特例には多くのメリットがあります。

財務省

2割特例の一番のメリットは、売上税額のみから計算が可能であるため消費税の申告が簡単であることが挙げられます。
また、一律2割であるため消費税額が低くなる傾向にあるのもメリットの一つです。

今回は、インボイス制度の2割特例について解説しました。
インボイス制度に対応するために、事務作業が増え本業に集中できない場合もあるかもしれません。
インボイス制度は、情報量が多く知っているかどうかで大きく変わるため、情報を得て効率的に対応できるようにしましょう。
私たち「税理士法人淀川パートナーズ」は、消費税の申告にも対応しています。
消費税をはじめ税金のご相談は無料で受けていますので、お気軽にお問い合わせください。

私たちはITに強く、クラウド会計ソフトの導入からLINE、オンライン面談なども対応可能です。
私たちは、お客様に寄り添い、共に課題を解決できるパートナーとして、お客様をサポートさせていただきます。

あわせて読みたい

私たちについて

堀　真彰

税理士・公認会計士

大手監査法人で上場企業の監査に従事。 若手起業家を税務の面から支援したい考え、小西とともに弊社を設立。 税務申告の代行者だけではなく、経営のパートナーとして信頼される税理士を目指しています。